【2022年振り返り】仕事は、成果1:9下準備

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キャンプの楽しみ方

ども、さくぽんです。

佐久間亮介(さくぽん)1990年3月生まれ。
このブログの発起人。ライター、モデル。小型ロッジテント「ガレージテント」がtent-Mark DESIGNSから発売!イベントやコンテンツ企画をやる人。あと、地味に教員免許持ってる

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もはやブロガーとは名乗れないレベルでブログを更新できてない私(ゆえにもうブロガーと名乗ってない)ですが、

このブログの立ち上げから欠かさずに続けている「年末の振り返り記事」だけは書き残しておきたいと思います。

2015201620172018201920202021と続けてます。過去記事は読み返すのも恥ずかしい内容だったりもするのですが、

でも、これが僕がキャンプを仕事にしたいと思って生きてきた証的なものなので。

さてさて、2022年も残すところあとわずか。今年はキャンプの仕事に、キャンプ場の立ち上げに大大大充実した1年でありました。今年を振り返る中で一番感じたのは「仕事って全体を10だとしたら、成果として見える部分は1くらいしかなくて、その裏側に9の積み重ねがあるんだなぁ」ということでした。

なぜ、そう思ったのか。早速振り返っていきます

Hondaキャンプの監修者に

4〜5年前?からアシスタントとライターという立ち位置で関わらせていただいていたHondaキャンプ。その名のとおり、自動車メーカーのHondaさんによるキャンプのウェブサイトです。

レシピやDIY、キャンプ場での遊びのレポート、車中泊など、キャンプにまつわるあれやこれやを日々更新しております。

Hondaキャンプ|遊びやレシピ、ハウツーも!お役立ち情報を発信
Hondaが運営するキャンプの情報サイト。女子キャンプの第一人者・こいしゆうかさんの体験レポートや、プロの料理家監修によるレシピ、クルマに上手に道具を積む方法など、キャンプを楽しむための情報満載でお届けしています!

そんなHondaキャンプの監修者として、改めて就任?したのが今年です。1〜2年ほど前から実質的なコンテンツの制作ディレクションは僕がやっていたのですが、心新たに総合監修者としての責任を背負ったのが今年からでした。

記事によって関わり方に濃淡はあれど、ここで新たに公開されているコンテンツのほぼ100%に携わってます。企画を考え、各コンテンツの監修者さんと内容を調整し、広告代理店とクライアントへ提案。承認がいただけたら実際に制作へと移っていく。

どんなコンテンツにしたらキャンパーさんに喜んでもらえるのか?を考え、実行しての繰り返しです。

自分が出ているコンテンツ(ソロキャンプ企画)もあるのですが、それよりもオリジナルアイテムを作る「DIY」や、安定のおいしさもあればえっ!それとそれ組み合わせる?という驚きもある「キャンプ料理のレシピ」、たまにぶっ飛んだ遊びを提案する「遊び隊」などなど、キャンプのプロ(であり、フリーランスとしてそれで飯が食える技能をお持ちの)集団が制作をしています。

そんな制作陣に対して、僕は全体のディレクションを担当しています(たまにテキストを担当していたりもします)。

各監修者さんとの内容調整、ライターさん・カメラマンの手配、キャンプ場の撮影可否確認などなど、やることは本当にたくさんあって一筋縄でいかないことも多々あるのですが、

なんとか各コンテンツの監修者のみなさまや、いつも制作していただいているプロの皆様に助けられて仕事をやりきることができたと思います。

そして、そんな日々の記事の更新に加えて、新たにご依頼のあったイベント企画の仕事もさせていただきました。

Hondaキャンプ|Honda公式サイト

人気キャンプ芸人のじゅんいちダビッドソンさんをお招きしての1泊2日のキャンプイベントです。こちらもキャンプに関しての全体の責任者として制作に携わりました。

こちらは企画提案から、予算組み、タレントさんへのアポ調整、イベント資料の作成、事務局との調整、クライアント・広告代理店提案などなど。新規の仕事だったので、0からの立ち上げでした。

これは長い長い戦いでした。この仕事の始まり自体は、実は2021年の冬ごろからで、そこからいろいろとあっての秋(10月)の開催となりました。

とにかくとにかく、事前にいろいろなことを考え確認し、クライアントや広告代理店、関係者と調整をする日々。どうやったらお客さんに楽しんでもらえるか?とクライアントの意向との接点を練りに練りました。

こんなにも事前準備をしたのだから、絶対に晴れてくれ!っと天気予報とにらめっこしながら過ごした開催前の1週間。おかげさまで当日は雲ひとつない晴れで、イベントに参加された皆様は思い思いにこちらで準備したコンテンツや、キャンプ自体も楽しんでもらえていたようでよかったです。

アンケート結果がほぼ100%満足で埋め尽くされてたときの達成感は忘れられません。

これも当日にサポートいただいたメンバーのおかげであります。本当に助かりました。イベント参加者も、そしてそれを提供する我々も一体となったには、ホスピタリティあふれるメンバーでこの仕事に臨めたから。本当にいいイベントになったと自負しております。

そんな長い事前準備を経たこと、そして0からの案件だったこともあって、仕事は「見えている成果1に対して、見えない下準備が9なんだな」って思ったんです。

イベントは1泊2日と、準備してきた半年以上の時間と比べたらほんの一瞬のように感じられるけど、でも、その1泊2日をどれだけ充実したものにできるのかを考えて仕事をする。

今までもイベントのお仕事はやらせてもらったこともありましたけど、今回ほど「このイベントの責任は自分が背負っているんだ」と感じたことはなかったです。

期間も長く、タレントさんもいたりとプレッシャーもかなり大きくて苦しかったけど、楽しかった日々でもありました。

いよいよ、キャンプ場スタート。

そして、今年の自分を振り返るうえでは欠かすことのできない、北軽井沢でのキャンプ場のオープンの話。

こちらも長い道のりでした。

振り返ると、きっかけは2022年の2月ごろに行われた、北軽井沢スウィートグラス(SG)と青川峡キャンピングパークとのウェビナーのお仕事でした。

このイベントの後に、いつもお世話になっているSGの社長に、キャンプ場つくりとは何か、地域とキャンプ場をかけ合わせた仕事とは何か、というようなお話をしてもらってその真摯な姿に感銘を受けたのです。

実際、SGは寒さの厳しい北軽井沢で日本一といっても過言ではないキャンプ場を作り上げ、地域資源を活用したビジネスモデルを作り、グッドデザインの金賞も受賞していて。

もっとこの人たちの近くで学びたい。

自然の中にどっぷりつかってキャンプの仕事に向き合いたい。

この自然豊かな北軽井沢でキャンプ場をやりたい。

そんなことを思いました。

それから、SGでお世話になっている方に連絡をとり、土地探しを手伝ってもらいつつ、同時に北軽井沢の住居を探しました。

いま住んでいる家を契約するときは、ドキドキ、ワクワク。

でも、今振り返ると不安のほうが大きかった気がします。

「北軽井沢でキャンプ場をやるって決めたけど、家だけ決めてキャンプ場候補地が見つからなかったらどうしよう」

「北軽井沢は自然の美しさは抜群だけど、(2015年にちょっとだけ住んでた経験から)長く住むのは厳しいんじゃないか?」

なんてことを思ってたりもしました。

そして、キャンプ場候補地探しもそんなりすんなりいったわけではありませんでした。スマホのフォルダを振り返ると、候補地探しの1回目はまだ雪の残る3月でした。

もちろんその1回目で決まるわけもなく、その後も何度か通い、そしてこちらで家を借りてからは一人でぐるぐると北軽井沢エリアを車で探索。自分にとっての理想の環境に合いそうなところをグーグル・マップを見ながらアタリをつけて実際に行ってみる。そんな日々の繰り返しでした。

そんな日々を経て、今の場所にたどり着いたのは5月下旬のこと。僕のキャンプ場の構想を、いつも土地探しをお願いしている方に伝えたところ、「それっぽい場所あるよ」ってことで連れてきていただいたのが、今の場所でした。

初めてここにきたときの印象は「気持ちいい場所だなーここでキャンプしたい!」でした。

とはいえ、条件面だったり、土地に付随するマイナス要素もあったりでそのときはまだ決断に至らず。他にも候補地を探し続けていました。

それから紆余曲折を経て、今の場所の所有者の連絡先がわかり現地で打ち合わせをしたり、地域の方に挨拶したりを繰り返して契約に至ることができました。ここまでの話はめっちゃ長くなるので、別の機会で振り返りたいと思います。

契約を締結してからは怒涛の日々。2年半ほど放置されていたので、まずは”キャンプ場らしい姿を取り戻す”ことが最優先。水が湧いてしまう土地だったので、その水の行き先(U字溝)を復活させたり、草を刈って運んでフィールドを整える作業をしながら、炊事場やトイレなども応援メンバー総出できれいにしていきました。

本当は8月のお盆に内々のメンバーでキャンプを、9月にはプレオープンできるように動きたかったのですが、もろもろ思うように進まず、結局は10月8日にプレオープンとなりました。

プレオープンの3連休は、計20組以上の方が来てくださり、本当に嬉しかった。まだまだ準備不足なところがありながらも、やりたかったキャンプ場の目標がとりあえず実現できた。

だだっ広い草原だった場所にお客さんが入って、テントがたてられていって。

そこで老若男女、みんなが楽しそうにしている姿があって。まさに、こんな多幸感に溢れた場所を作りたかったと思ったのでした。

残念ながら3日とも快晴とはいかなかったのですが、1日目は上の写真のような北軽井沢らしい晴れ間が見えて、この日のこの青空の映っている写真は僕の宝物になりました。パンフレットにしたいくらいです。

それから、あっという間に秋が訪れ場内は紅葉し、リスを見かけるようになり

と思ったら、木々から一気に葉っぱが落ちて11月末でプレオープンの営業を一旦終了。

12月に入って雪が降り、最高気温がマイナスの日も珍しくなくなってきた最近です。

キャンプ場にいて、キャンプ場のことを考えているときに思い出す言葉があります。

「シーンをどうやって作り出すか」

これはSGの社長の言葉です。どんなふうにお客さんに楽しんでもらうかを想像・創造する。そんな意味があると解釈しています。

フィールドをきれいにしているときは、ここでどういうお客さんがテントを張って過ごすのか想像する。

「芝生がきれいだから、よちよち歩きの幼子も安心して遊べる」

「都会で仕事に疲れ果てしまった過去の自分のような方が来たら、北軽井沢の自然の美しさに癒やされのんびりする」

そんなシーンを作りたいと思うと、なるべくフィールドはきれいに維持したいし、のんびりと過ごすためのノイズはできるだけ排除したい。

快適に過ごせるように炊事場もトイレもきれいにして、気持ちよく使ってもらいたい。

そんなことを思いながら、お客さんを迎えるための準備をしてきました。

僕がイメージしたそのシーンが実際にここで起きたかどうかはわからないけれど、少なくとも僕はそう思いながら準備を進めてきて、その準備の積み重ねの上に、キャンパーさんの笑顔があるんだと思うと、

仕事の成果として目に見えるのは1だけど、その1をよりよいものにするための事前準備がやっぱり9あってこそなんだなって思うのです。

9に磨きをかけるからこそ、1が輝く。

言葉にしてしまえば当たり前かもしれないけれど、その裏側をどっぷりと体験した1年でした。

いろんな人のサポートがあってこそ

この1年を振り返ると、いろんな人に助けてもらったり、お互いに刺激しあったりして仕事を進めてきた1年だったなと思いました。

Hondaキャンプでは、いつも制作していただいているプロの皆様のお力添えとその仕事っぷりに刺激を受けつつ、僕は僕の仕事を全うして。

北軽井沢では、土地や地域の方を紹介してくださったり、土地の所有者とのパイプ役を担ってくださったり。

孤独になりかけたときには、スウィートグラスに顔を出し、近況報告をしながら背中を押してくれる人がたくさんいました。

心配して電話をくれる人も何人もいました。わからないことがあったとき、今までお世話になったキャンプ場のオーナーが電話でその疑問について答えてくれました。

キャンプ場の手伝いに来てくれるいつものメンバーに加え、地元の友達や先輩が何度も何度も東京から北軽井沢まで通ってくれて作業をしてくれました。

そして、まだ未完成のキャンプ場を利用してくださった、たくさんのキャンパーさんがいてくれました。本当にありがとうございました。

よく働き、よく考え、よく自然を体感した一年

Hondaキャンプの仕事やキャンプ場の立ち上げに加えて、今年もたくさんのお仕事をさせていただきました。

カーケア用品メーカー「クリンビュー」さんのウェブサイトで半年に渡り原稿を執筆。ハピキャン×カールツァイスさんの企画や、AOクーラーなどを販売する株式会社ビッグウィングさんのカタログでモデル。アウトドアデイジャパンのサポート。IMAGINE大学やTBSラヴィット出演、ソロキャンジャンボリー、トレファクさんイベントなどなど。本当に有り難いです。

 

僕は北軽井沢が好きです。冬は寒いし、気軽に飲みにいけるようなお店もほぼ皆無で不便さを感じることはたくさんありますけど。

キャンプ場「-be-」には、たくさんの鳥や生き物たちが訪れ、森に入れば静寂の中で心が落ち着きます。なにか不安になったりしたときも、キャンプ場で鳥たちの元気な鳴き声を聞くと、自分は一人じゃないんだなぁって気持ちになったこともありました。

キツツキが一生懸命、コンコンと木をつついている姿をみると、「なんであんなに一生懸命なんだよ」ってツッコミながらなんだか元気がもらえます。一説によると、彼ら脳震盪レベルで木をつついているらしいです(笑)。

そして、浅間山。いま、幸運なことに浅間山が見える家に住んでいます。朝、カーテンをあけて浅間山を見るのが日課です。

当然曇りの日もあって見られないこともあるのですが、くっきりと見えた日は朝から元気がもらえます。アウトドアの仕事をしていると山岳信仰という価値観と触れる機会があるのですが、自分が北軽井沢に住んでみて、なんとなくその概念、価値観を自分ごととして感じられるようになった気がします。この領域はとても興味があるので、もっと勉強したいと思ったのでした。

 

さて、走りきった2022年。ちょっと息切れ気味の年末。

来年はどんな1年になるのでしょう。来年の抱負を考える余裕がないのですが、年末年始はお客さんんと一緒に雪中キャンプを楽しみながら、のんびりと考えようと思います。

それでは、皆様良いお年を!

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